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1999年(第10回)大賞受賞/侯 孝 賢(ホウ・シャオシェン)

侯 孝 賢(ホウ・シャオシェン)顔写真
1999年(第10回)大賞
侯 孝 賢(ホウ・シャオシェン)
HOU Hsiao Hsien
映画監督
【台湾/映画】
1947年04月08日生(52歳)

世界で最も注目されている映画監督のひとりであり、現代のアジアを代表する傑出した芸術家。代表作は「冬冬の夏休み」「悲情城市」「戯夢人生」「フラワーズ・オブ・シャンハイ」など。氏の作品には台湾の厳しい現実と、風土と人間に対する深い愛が表現されており、芸術作品としてまた社会への影響力として、そこにはひとつのアジア文化の精髄がある。

※肩書き・年齢・経歴・贈賞理由などは受賞当時のものです
【贈賞理由】

侯孝賢氏は今日の世界で最も注目されている映画監督のひとりであり、アジアを代表する芸術家のひとりである。

1947年に広東省梅県に生まれた氏は、1歳のときに台湾に移住し、台湾で育った。大学では映画を専攻し、1973年に映画界に入った後、1980年に映画監督としてデビューした。

1980年代初期の台湾映画界は、それまでの娯楽的あるいは国策的な映画づくりの枠を越え、新しい芸術的な動きがわき起こった時期として世界の映画の流れのなかでも特筆される。その大きな動きのなかにおいて代表的かつ主導的な映画監督として世界的にも注目されたのが侯孝賢氏である。

侯氏の監督作品である『風櫃の少年』『冬冬の夏休み』『童年往時―時の流れ』『恋恋風塵』などの作品はいずれも台湾の風土とそこに育った若い人々への熱い愛着にあふれ、抒情的で写実性に優れた秀作である。これらの作品は台湾ニューウェーブと呼ばれた他の監督たちの作品ともども、長らく戒厳令下にあった台湾で、その厳しい状況にもかかわらず、深い人間的共感がはぐくまれ、みずみずしい理性と感性が磨かれてきたことをよく示す。それらはまた、ほぼ同時期に同じように注目を集めはじめた東アジアの他の新しい映画と呼応し合って、アジアの映画、ひいてはアジアの芸術、文化の興隆を世界に向かって強く宣言するものであった。

1980年代の後半から1990年代にかけて、台湾は政治的にも社会的にも自由化、開放化の方向に大きく変化するが、1989年の氏の大作『悲情城市』は、この変化をリードする力を持った作品であり、ヴェネチア国際映画祭のグランプリを獲得するなどして、この動きの意義を世界に知らしめ、確固たるものにした。氏の映画によってはじめて台湾の社会と人間に強い関心を持つようになった人々は世界に少なくない。侯氏はそれ以後もひきつづき『戯夢人生』『好男好女』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』などの多様な作品を次々と発表し続けている。

以上のような侯孝賢氏の映画は、総じて深く台湾の現実を見つめ、中国文明を考え、人々の生きる願いをくっきりと描き出したものであり、そこには現代アジアの芸術のひとつの精髄がある。まさしく「福岡アジア文化賞―大賞」にふさわしい業績である。

侯 孝 賢(ホウ・シャオシェン)による市民フォーラムのご案内

タイトル
侯孝賢、その映画の世界
開催日時
9月26日(日)12:30~16:00
会場
エルガーラ大ホール
パネリスト
大林 宣彦(映画監督)
コーディネーター
佐藤 忠男(映画評論家)

世界で最も注目されている映画監督のひとりであり、現代のアジアを代表する傑出した芸術家、侯孝賢氏による市民フォーラムが9月26日、エルガーラ大ホールで行われた。

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