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第22回福岡アジア文化賞 大賞受賞者/アン・チュリアン氏現地記者発表および記念講演の模様

伝達式でのアンチュリアン氏8月6日、カンボジアのプノンペンにある日本国大使館において、第22回福岡アジア文化賞大賞を受賞されたアン・チュリアン氏への受賞決定の伝達式および記者会見が開催されました。

記者発表に先駆けて、プノンペン大学構内にあるCJCC(カンボジア日本人材開発センター)にて開催された 記念講演会には、約200人を越える参加者たちが詰めかけました。アン氏が教鞭を執る芸術大学やプノンペン大学の学生たちに一般市民の方々も加わり、会場 は熱気でムンムン。自国文化復興の立て役者であるアン氏の話を一言も聞き漏らすまいと、皆真剣な表情で聴き入ります。講演終了後にも、アン氏の周りには学 生たちが取り巻き、さらに深い議論を持ちかけるなど、終始熱いムードに包まれました。

そんな熱気を熱帯地方特有のスコールが洗い流した午後からは、在カンボジア日本国大使館に場所を移して、いよいよ記者発表の始まりです。文化芸術省大臣で あるヒム・チェム閣下や、在カンボジア日本国大使館の黒木大使などの要人に加え、カンボジア国営放送局や新聞、雑誌記者など多くの報道機関が見つめるな か、石澤上智大学教授による贈賞理由説明後、貞刈福岡市総務企画局長より受賞の伝達証書を受け取ったアン氏は、「福岡アジア文化賞の学術研究分野という枠 を超えて“大賞”を受賞できたことには大きな意義がある。私がこの賞を受賞できたのも、ここにいる皆のおかげ。特にクメール・ルネッサンス(自身が運営するクメール文化の情報発信ウェブサイト)に携わる若い仲間たちには、この受賞は今後の大きな糧となるだろう」と喜びの受賞スピーチを行いました。

記念講演そ の後大使公邸にて行われた祝賀会には、氏の受賞をお祝いするため、ノロドム・シリウッド殿下やヒム・チェム閣下を始めとするカンボジア政府要人に加え、芸 術大学学長などの学界、そして経済界からも多くの来賓にご臨席いただきました。記者発表、祝賀会を合わせて約130人を超える出席者が集まるなど、注目度 の高さが伺える現地記者会見でした。

アン氏は民族学者としてだけではなく、アンコール遺跡群の保存修復に尽力したとして国際的に高く評価されて いる方です。1995年にアプサラ機構(アンコール地域における文化遺産保護と地域開発を担う政府直轄機関)の遺跡文化局長に就任し、内戦後の混乱が続く なかアンコール遺跡群の保存責任者として、崩壊の危機に直面する遺跡の修復を、ユネスコを通じ国際社会に呼びかけました。

2004年に「ユネスコ世界遺産危機リスト」から除外され、今では年間200万人を超える観光客を呼び寄せるカンボジアの魅力あるコンテンツのひとつへと成長したアンコール遺跡群ですが、その礎を築いたのは、アン・チュリアン氏その人であることに間違いないでしょう。

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