- 開催日時
- 2023年9月13日(水)13:35~15:15
- 会場等
- 香住丘高等学校
英語学科の1、2年生に向けて、「タイにおける過去と現在の若者の社会運動」をテーマに講演をしたトンチャイ氏。民主化を求めて1973年から1976年にタイで起こった学生運動を中心に、軍事独裁政権に抑圧された激動の歴史が語られました。多数の若者が集まるデモの様子や、当時17歳だったトンチャイ氏の写真などをスライドで映し、運動に参加した自らの体験を交えて説明。その後も、国政が変化を繰り返してきた経緯や、10年ほど前から学校で言論や頭髪などの規制が厳しくなってきたことにも言及しました。そして、2020年から活発化した学生運動に焦点を当て、デモの参加者の多くが高校生であり、特に女子学生が増えている状況を伝えました。
後半では、トンチャイ氏が「なぜ最近になって運動が起こり、参加者が若年化したのか考えてほしい」と問いかけ、ディスカッションが行われました。「ソーシャルメディアの発展で、若者が情報を得て意見を交わせるようになった」という生徒の発言に対して、歴史学者の中でも同様の見解があると評価し、さらに様々な角度から「Why?」を追求し様々な考えが発表されました。
最後に生徒代表からお礼と感想が伝えられ、花束贈呈では温かい拍手が沸き起こりました。親しみやすい笑顔と熱意あふれる語り口で、人を惹きつける魅力を持つトンチャイ氏。国際的な政治問題に対する関心を高め、生徒たちの視野を広げる有意義な授業となりました。