タイモン・スクリーチ氏
開催日時
2022年9月29日(木)/13:45~15:35
会場等
福岡女子高等学校

 学術研究賞受賞のタイモン・スクリーチ氏が、福岡市西区にある福岡女子高等学校と交流を行いました。

 視聴覚室に集まった国際教養科の生徒たちに、歓声と拍手で迎え入れられたスクリーチ氏。「たくさんのハッピースマイルに迎えられて、とても嬉しい」という挨拶の後、「江戸時代文化の国際主義」をテーマに、第1部の講演が行われました。いわゆる「鎖国」下における江戸の歴史の中で、長崎の出島にて行われた諸外国との貿易の様子や、外国人が江戸の将軍へ謁見に向かう「参府」の道中で深まっていく当時の人々の国際理解について、時にユーモアを交えて分かりやすく説明。国内外の様々な浮世絵や肖像画、風景画に描かれている物事に着目して、当時の人々の考え方や生活など、歴史の授業ではなかなか学ぶことができない隠されたストーリーを読み解いていく興味深い内容に、生徒たちは惹きつけられていました。
 
 第2部では、グループディスカッションの時間が設けられ、生徒たちは講演の感想や質問をまとめて英語で発表。日本文化に興味を持ったきっかけや、国際交流によって異なる言語が各国に定着した例などについて質問し、活発な意見交換が行われました。最後に、19歳で初めて来日したスクリーチ氏自身の経験談を交えて、「情熱があり自由な気持ちを持つ皆さんのような若い人たちに、ぜひ旅をしてほしい。言語は、必要に迫られたときが一番の学び時だからです」と、外国語でのコミュニケーションや異文化への正しい理解を目指す国際教養科の生徒たちの心に響く激励のメッセージが送られました。