福岡アジア文化賞委員会の承認を経て、2021年(第31回)福岡アジア文化賞受賞者が決定しましたので、下記のとおりお知らせします。
なお、授賞式は9月29日(水)に開催し、初のオンライン配信を行う予定です(会場参加は関係者のみ)。
海外の受賞者の方は、各国からオンライン出席いただきます。
2021年(第31回)大賞
- インド/ジャーナリスト
パラグミ・サイナート氏は、グローバリゼーションに揺れるインドで、貧しい農村を訪ね、農民の声を聴き、人々の姿を撮影し、「農民の物語」を伝える気骨のジャーナリストである。激動のアジアで、新たな「知」と市民的連帯を追求する氏は、まさに「福岡アジア文化賞大賞」にふさわしい。
2021年(第31回)学術研究賞
- 日本/歴史学者
岸本美緒氏は、中国明清期の社会経済史を専門とする歴史学者である。日本における東洋史学の正統な継承者として緻密で実証的な学風を受け継ぎつつ、中国社会への内在的な視線とグローバルな視野を兼ね備え、常に斬新かつ問題提起的な研究を行っている。さらに、教科書の編集・執筆、次世代への歴史教育への貢献なども高く評価されている。
2021年(第31回)芸術・文化賞
- タイ/作家、映画作家、アーティスト
プラープダー・ユン氏は、タイを代表する作家の一人であり、評論家、脚本家、グラフィックデザイナー等としても活躍するマルチクリエイターである。氏の創作活動は、タイ文学・思想の発展に寄与するだけでなく、タイにおける日本理解の更新にも貢献しているほか、近年では、アジアの一作家として今後の人類のあり方への哲学的考察を深めている。