福岡アジア文化賞委員会の承認を経て、2023年(第33回)福岡アジア文化賞受賞者が決定しましたので、下記のとおりお知らせします。
なお、授賞式は9月12日(火)に開催します。
※後日アーカイブ配信あり
2023年(第33回)大賞
トンチャイ・ウィニッチャクン(歴史学者)
歴史学者のトンチャイ・ウィニッチャクン氏は、地図の作成と利用のされ方に着目し、近代的な国家と国民がいかに確かな実態として人々の心の中に入り込み、存在するようになったのかを研究し、世界の人文・社会科学に大きな影響を与えた。タイの学生や市民の政治意識や活動を支え導き、大学と社会をつなぎ民主主義と市民社会を発展させるため貢献し続けている。
2023年(第33回)学術研究賞
カターリヤ・ウム(政治学者、東南アジア研究者)
カターリヤ・ウム氏は、政治学と東南アジア研究の秀逸な研究者であり、次世代の育成に力を注ぐ国際的な教育者でもある。平和で公正な世界の実現のため、祖国カンボジアの悲劇の歴史を掘り下げつつ、移民や難民の人々の苦境に光を当てた鋭い分析で新たな研究領域を開拓し、国境を越えた市民の絆の構築に尽力している。
2023年(第33回)芸術・文化賞
張 律(チャン・リュル)(映画監督)
張律氏は21世紀の東アジアを代表する映画監督である。アジア各国のスタッフ・キャストと協働しながら中国・韓国・日本の地方都市を舞台に据えて、その作品世界においても異文化の融和や共生のビジョンを表現しており、国籍・国境を越えた「東アジア映画」と呼ぶべき独創的な作品を創り続けている。