福岡アジア文化賞委員会の承認を経て、2022年(第32回)福岡アジア文化賞受賞者が決定しましたので、下記のとおりお知らせします。
日本人の大賞受賞は、2013年(第24回)の中村哲氏以来、9年ぶりです。

なお、授賞式は9月27日(火)に開催します。
※会場来場者は関係者のみ
※ライブ配信およびアーカイブ配信あり(事前申込制)

2022年(第32回)大賞

林 英哲

  • 日本 / 太鼓奏者

林英哲氏は、新しい創作太鼓音楽の最先端をつねに走り続けてきた、世界的に活躍する太鼓奏者である。伝統に根ざした太鼓文化を基盤としつつ、身体所作の力強さと美しさを伴う全く新しい舞台芸術として、太鼓の表現を飛躍的に発展させ、今なお、独創的な表現の追求と完璧なパフォーマンスの実現にたゆまぬ努力と情熱を注ぎ続けている。

2022年(第32回)学術研究賞

タイモン・スクリーチ

  • 英国 / 美術史家

タイモン・スクリーチ氏は、江戸を主たるフィールドとする美術史家であり、広くビジュアル情報として残された歴史を解明し続ける博覧強記の日本研究者である。話題作を立て続けに出版し、内外の学界に大きな衝撃を与えるとともに、多元的かつグローバルな視点と斬新な方法論によって江戸研究の新たな地平を切り開いている。

2022年(第32回)芸術・文化賞

シャジア・シカンダー

  • 米国 / アーティスト

シャジア・シカンダー氏は、南アジアを代表する美術家であり、ムガル朝の伝統に連なる細密画の世界に、最新のデジタル技術を駆使し、伝統絵画を今を生きる魅力的な造形として蘇らせた。世界が抱える困難な課題を、今日的な造形によって暗喩的に描き出し、新たな芸術表現を切り開いてきた姿は、南アジアの女性アーティストのロールモデルとなり、後に続く世代に道を開き続けている。